営業ナレッジAI「Naro」で営業チームの効率化を支える

最終アップデート: 
November 27, 2024

本記事では、営業チームが必要な情報に即座にアクセスできるよう支援するAIセールスナレッジプラットフォーム「Naro」について、製品概要、主要機能、特長、ポジショニングなどについてご紹介します。

参考書籍

「レベニューオペレーション(RevOps)の教科書 部門間のデータ連携を図り収益を最大化する米国発の新常識」のご購入はこちら

MOps101

「マーケティングオペレーション(MOps)の教科書 専門チームでマーケターの生産性を上げる米国発の新常識」のご購入はこちら

はじめに

現代の営業活動において、顧客との対話で適切なコンテンツと情報を迅速に提供することは、競争力を維持する上で重要な要素となっています。しかし、多くの営業チームでは膨大な情報の中から必要なデータを探すのにかかる時間が増え、効率的な顧客対応に苦戦しています。NaroはAIを活用して営業とマーケティングの連携を強化し、営業チームが必要な情報にすばやくアクセスできるプラットフォームを提供しています。

Naroのセールスナレッジプラットフォームは、AIによるコンテンツギャップ分析やシームレスなツール統合を通じて、営業とマーケティングの協力をよりデータドリブンで実現します。このブログ記事では、Naroの主要機能や特長、競合との差別化ポイントを詳しく解説し、営業活動の効果と効率を高めるための価値を探ります。

製品概要と主要機能

NaroはAIを活用したセールスナレッジプラットフォームであり、営業チームが顧客との対話において最適なコンテンツと情報に迅速にアクセスできるよう設計されています。マーケティングと営業の連携を強化することで、顧客対応の質と効果を高めることを目指しています。

Naroの機能は以下が挙げられます。

  1. AIによるコンテンツギャップ分析
    NaroのAIエンジンは、営業とお客様との対話を分析し、情報の不足や改善点を特定します。この分析により、マーケティングチームはデータに基づいたコンテンツ戦略を策定し、営業が直面するお客様からの質問や懸念点に応えるためのコンテンツを的確に補強することが可能です。
  2. 統合コンテンツライブラリの構築
    ウェブサイトやGoogleドライブなどの既存コンテンツを即座に統合し、営業担当者が必要な資料にアクセスしやすいナレッジライブラリを構築します。コンテンツの検索時間を短縮し、最新情報に素早くアクセスできるようサポートします。
  3. 主要ツールとのシームレスな統合
    NaroはGmail、Slack、Googleスライド、Zoom、Gongなどの主要ツールと直接統合できるため、営業担当者が日常的に使用するプラットフォーム上で必要な情報に即時アクセスできます。ツール間を行き来せずに効率的に業務を遂行できるため、営業活動のスピードと質が向上します。
  4. AIによるコンテンツ提案と自動フォローアップ
    顧客との対話をリアルタイムで分析し、関連するコンテンツやフォローアップ資料を提案する機能を持っています。営業が顧客の質問に迅速に応答できるよう、適切な資料を瞬時に提供します。
  5. Slack内でのAI応答機能
    NaroはSlackと統合できるため、営業担当者が質問をすると、AIが自動的に回答し、関連するコンテンツを提案することができます。この機能により、営業チーム間での迅速な情報共有が可能となり、チーム全体のナレッジが向上します。
  6. コンテンツ利用の可視化とアナリティクス
    コンテンツがどの顧客や取引先で使用されているかを追跡する機能も備えています。どのコンテンツが最も効果的かを可視化し、さらに改善すべきポイントを把握できます。マーケティングチームは、営業活動の成果をより一層高めるためのコンテンツ戦略を強化することが可能です。

ポジショニング

Naroは従来のセールスナレッジプラットフォームとは一線を画す革新的なAIツールとして、営業とマーケティングの協力をよりデータドリブンで効率的に実現します。他のプラットフォームと比較して以下の点で独自の価値を提供しています。

  1. リアルタイムの顧客ニーズ把握と迅速な意思決定の支援
    Naroは営業対話をリアルタイムで分析し、顧客の質問や関心事項を特定します。この「コンテンツギャップインサイト」により、マーケティングチームは感覚に頼らずデータに基づいてコンテンツの優先順位をつけ、顧客ニーズに迅速に対応できる体制を整えます。こうしたインサイト提供は、単なるコンテンツ検索を超え、顧客対応の精度を高めるための戦略的な基盤を提供します。
  2. シームレスな統合による採用率の向上
    NaroはGmail、Slack、Googleスライドなどのツールとスムーズに統合され、営業担当者が日常使用する環境で機能します。これにより、ツール利用の定着が促進され、コンテンツを「探す」負担を削減します。従来のツールがユーザーの操作を要するのに対し、Naroは必要な情報を「提供する」形でのアプローチが特徴で、営業活動の実効性とスピードを向上させます。
  3. 営業とマーケティング間のフィードバックループの確立
    Naroの分析データは、営業チームからのフィードバックをマーケティング戦略に取り入れるための橋渡し役を果たします。営業からのリクエストや顧客対応の状況に応じたデータが即座に可視化され、マーケティングチームは的確なコンテンツ調整が可能になります。他ツールでは会話の内容を分析する機能は少ないため、この双方向フィードバックの体制は、Naroが競合と差別化される大きなポイントです。
  4. 迅速な導入プロセスによる企業規模の垣根を超えた活用可能性
    一部のナレッジ管理ツールは導入に数週間かかる場合もありますが、Naroはわずかな手順でセットアップが完了するため、特に中小企業でも容易に導入が可能です。限られたITリソースであっても短期間での効果発揮が期待でき、企業規模に依存しない利用のしやすさが大きな魅力です。この特徴は、ナレッジ管理を迅速に行いたい企業にとって重要な選択肢となります。
  5. 未来のセールス支援を見据えたAI活用の進化
    NaroのAIは、従来の「情報検索」型ナレッジツールを超え、営業プロセスの中で「必要な情報を先読みして提供」する次世代型プラットフォームです。営業担当者が顧客と対話しながら最適な資料を手に取るような体験を実現します。この未来志向のアプローチは、AIが営業支援ツールとして進化する方向性を示しており、Naroがセールスナレッジ市場でリーダー的な地位を築くための強力な要素となっています。

まとめ

Naroは、営業チームが情報検索などのタスクで時間をとられず、本当に重要な顧客対応に集中できるように設計された、AI駆動のセールスナレッジプラットフォームです。AIによるコンテンツギャップ分析や主要ツールとのシームレスな統合を通じて、営業とマーケティングの協力体制を強化し、データに基づいた迅速な意思決定をサポートします。また、営業担当者が必要な情報にすぐにアクセスできるため、商談の質とスピードを高めることができます。

他のナレッジ管理ツールと比較して、Naroはリアルタイムでの顧客ニーズの把握や、予測的なコンテンツ提供による「即応性」に優れており、営業活動の効率化に寄与します。一方で、特定業界向けのカスタマイズにおいては改善の余地があり、今後のアップデートが期待されます。企業規模に関わらず、営業活動の成果を向上させたい企業にとって、Naroは有力な選択肢となるでしょう。

Iku Hirosaki
Iku Hirosaki
  |  
廣崎 依久
取締役 兼 COO | Board Member and Chief Operating Officer

大学在学中に株式会社マルケト(現アドビ株式会社)にてマーケティングインターン終了後、渡米。大学院にてマーケティングを学んだ後シリコンバレーに移りEd Techのスタートアップ企業、Couseraにてフィールドマーケティング及びエンタープライズマーケティングオペレーションに従事。その後シンガポールに渡りDSPベンダーのMediaMathにてAPAC地域のフィールドマーケティング及びマーケティングオペレーションを担当。01GROWTHでは教育サービスの開発に加え、国内外のコンサルティング業務を行う。著書に『マーケティングオペレーション(MOps)の教科書 専門チームでマーケターの生産性を上げる米国発の新常識』(MarkeZine BOOKS)がある。