プログラマティックSEOとはSEO対策の一手法であり、自動生成コンテンツやUGCを利用して、あらゆる検索クエリに対してヒットするランディングページを大量に作成することに長けています。
そもそもSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)とは、Googleなどの検索エンジンにて上位表示を目指す対策のことを指しますが、その実務はhtmlソースコードの調整やコンテンツの改善など多岐に渡ります。プログラマティックSEOとはSEO対策の一手法であり、コードを使って自動生成コンテンツやUGC(User Generated Content:ユーザーが作成したコンテンツ)などの検索クエリに対してヒットするランディングページを大量に作成することを指します。
もう一つのSEO対策としてエディトリアルSEOがありますが、プログラマティックSEOとの大きな違いはその作業工程にあります。プログラマティックSEOは自動化によって大規模な制作を容易に実現することが強みなのに対し、エディトリアルSEOは手作業でコンテンツの質を上げていくことが特徴です。
プログラマティックSEOは大量の検索クエリに対応するコンテンツを自動生成するため、旅行、EC、教育コンテンツ、不動産、アグリゲーター(まとめサイトなど)など、ユーザーが膨大なバリエーションのキーワードを検索するような業界で活用されています。小規模でニッチなブランドには最適な手法とは言えません。また、製薬会社のように規制の厳しい業界ではガイドラインによってプログラマティックが活用できない場合もあるので注意が必要です。
プログラマティックSEOを実践するにはコードを使用して自動的にランディングページを生成します。Webflowなどのサービスを使ってCMSを繋げて運用することも可能です。まずは自社にあった方法を特定しましょう。方法を特定したら以下のステップで進めていきます。
1. キーワードを見つける
通常のSEO対策と同じく、キーワード分析が最初のステップです。
この作業はほぼ全てのプログラマティックSEOに必要なプロセスです。まずHead Termという大まかにレベル分けしたカテゴリーを決めていきます。Head Termは通常検索ボリュームが多く、以下のように様々な修飾語と一緒に検索されるビッグキーワードです。
適切なHead Termをいくつか見つけたら、キーワードリサーチツールを使ってその検索ボリュームを確認します。Google TrendsやKeyword Generatorは、新しいキーワードを見つけたり、キーワードの検索ボリュームを確認するのに最適です。Google Trendsはキーワードの検索ボリュームを比べたり、季節性やトレンドによる変動を把握することもできます。
Head Termは大きな検索ボリュームを持っている言語カテゴリーですが、実際に検索ボリュームを上げていく際には修飾語を組み合わせることが必要です。修飾語は一次修飾語と二次修飾語に分けられます。
最後に見つけ出した修飾語をすべてまとめて、大きなリストを作成します。キーワード整理に便利なツールで代表的なものとして、MacなどインストールされているPythonがあります。必要となるキーワードの数は2000以上、多くの場合10,000以上となります。多く感じるかもしれませんがプログラマティックSEOの世界では一般的な数ですので、一つの目安として捉えましょう。
2. 大規模にランディングページを作成する
Programmatice SEOの中でも最もマーケターの頭を悩ませているのがランディングページの作成です。コードを使う場合はエンジニアのリソースが必要になりますが、WebflowなどのCMS APIをつかえば、その量を減らすことができるかもしれません。
ユーザーによって検索意図が異なるため上記でご案内したキーワード調査でユーザーの検索意図を推測し、それに基づいてページを作成することが重要です。そもそもユーザーの検索意図をこちら側で定義づけすることは厳密には難しいため、Googleアルゴリズムをうまく活用しましょう。Google検索ページの下部にある「他のキーワード」をチェックすると特定の単語が太字で表示されていることがあり、そのキーワードが良いパフォーマンスを出す可能性もありますので、積極的に採用してみると良いでしょう。
SEOの手法としてバックリンクを増やすことでサイトランクを上げてトラフィックを増やすというものがあります。プログラマティックSEOでのリンク構築に決まったプロセスは存在しないため、自社に合った方法を自ら判断する必要があります。以下にベストプラクティスをご紹介します。
まとめ
他のサイトよりもたくさんのユーザーに訪れてもらうためには、需要に合わせたコンテンツを大量に生み出すプログラマティックSEOの導入は効果的です。ただし、パフォーマンスやテクニックに固執してユーザーが欲している情報を適切に提供できなくなり、ユーザーエクスペリエンスを下げてしまっては本末転倒です。Googleアルゴリズムに弾かれてしまうだけでなく自社ブランディングにもネガティブな影響を与えてしまいかねません。ユーザー視点を意識しつつ、システマティックに自社のアセット構築を実施していきましょう。