ランディングページに重要なポイントとベストプラクティス

最終アップデート: 
January 26, 2023

ランディングページの最適化に終わりはありません。見出し、メディアコンテンツ、CTAの内容や位置など全ての要素がコンバージョン率に影響する上、キャンペーン実施時期や情勢、トレンドなど外部要因も複雑に絡み合います。

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ランディングページのパフォーマンスを上げる要素

ランディングページ(以下LP)は、分かりやすいCTA(Call To Action)を伴い、直接的にユーザーからのアクションを導く最も効率的なマーケティングツールの一つです。LPのパフォーマンスの良し悪しはそのままビジネスパフォーマンスに直結することになります。LPのクオリティを担保するために重要な要素を以下で確認していきましょう。


1. 構造とデザイン

LPの役割はCTAボタンからユーザーにアクションを起こしてもらうこと。ただし、LPには様々な経路からあらゆる粒度のモチベーションを持ったユーザーが流入してくるため、CTAボタンに辿り着いてもらう事が第一の難関となります。出来る限り多くの情報を閲覧して頂けるように文章構成を考えるだけでなく、見つけやすい位置にCTAボタンを配置すること、さらには、そこから確実にアクションにを起こしてもらうべく、外部への離脱要素となり得る外部リンク等の貼り付け位置には細心の注意を払うようにしましょう。

2. 魅力的なヘッドライン(見出し)

LPのトップで最も目立つ見出しはユーザーの興味を最大限に刺激し、もっと知りたいと思わせるものでなければなりません。必ずしもあなたがアピールしたいことではなく、オーディエンスに響く見出しにしましょう。ただし、後に続く詳細の説明(サービス概要や事例など)が見出しの内容に沿っている事が大前提ですから、いわゆる「釣り」となるほどに極端な謳い文句は、信用を落としかねないという意味でもおすすめできません。

3. コールトゥアクション(CTA)

まずはLPに訪れたオーディエンスに期待するアクションを明確にした上で、以下CTAの例の中からビジネスに合ったものを選択しましょう。

  • 資料ダウンロード
  • お問い合わせ
  • イベント申込
  • 体験申込
  • トライアルキット注文
  • メンバーシップ登録
  • サービス予約
  • ご購入

4. ケーススタディとユーザーレビュー

ニーズが顕在化していないユーザーをアクションに至らせるには、提供される商品やサービス内容をリアルに想像してもらう必要があります。LPの中に分かりやすい成功事例やユーザーレビューを掲載してポジティブなイメージを持ってもらいましょう。

5. 資格や証明などの掲載

魅力的な情報やデザイン性の高いウェブサイトで興味を持っていただいても、実際に契約に至らなければこれまでの努力が台無しになります。そのため、信頼に足る組織であることを証明できる情報を掲載することは必要不可欠です。会社の基本情報やプライバシーポリシー、取得した証明書や資格など、使用可能な公式情報は必ず掲載しましょう。

6. メディアコンテンツ

一般的に人間の五感による知覚の割合は視覚だけで8割だと言われていますが、実際にテキストだけで物事を伝えるのは至難の業です。キャッチーな見出しと合わせて、印象に残りやすい写真や動画などのメディアコンテンツを適宜散りばめましょう。

7. ページのロード時間

意外と見落としがちなのがユーザビリティです。コンテンツの内容やCTAの位置同様に離脱の原因になってしまうのがページ表示速度の遅さです。Googleによると表示速度が1秒から3秒に落ちると直帰率は32%上昇、1秒から10秒に落ちると123%上昇するそうです。特に注意が必要なのは容量が重い画像や動画。ページの読み込みスピードを落とさないように最適化しましょう。


引用:Think with Google


LPツールご紹介

実際にLPを制作する際、重要となるのがツール選びです。自社サービスや今後の方向性、自分自身の立場(ブランド担当者または代理店側など)やプライオリティ(価格、デザイン性、多機能性、カスタマイズの柔軟性、その後のマーケティングアクティビティなど)によって使用するツールを使い分けましょう。

コスパにこだわるならOptimizePress

引用:Optimize Press


OptimizePressは、WordPress専用プラグインであるため、その他ソフトウェアより手頃な価格で利用可能なコスパ抜群のツールです。2021年現在3作リリースされており、OptimizePress3はゼロから再設計された最高レベルのビジュアル編集機能を備えているため使い勝手も抜群です。また、コンバージョン最適化のテンプレートも豊富に備えており、ウェビナーページ、リード獲得ページ、セールスページ、メンバー登録ページなどあらゆる場面での活用が期待できます。

主な特徴

  • WordPress専用のランディングページ・プラグインである
  • LP種類別に最適化された100種類以上のテンプレート
  • セールスファネルビルダー機能(ファネル全体の作成/詳細分析/A/Bテスト)
  • 決済プロバイダーとの統合
  • チェックアウトページのカスタマイズ機能
  • サードパーティプラットフォームとの統合機能(Zapier、Drip、Constant Contact、Ontraport、Sendfox、MailPoet、Zoom、WebinarJamなど)
  • オプトインフォーム(コンバージョン最適のWordPressテーマ使用)
  • Unsplash(無料画像ソフト)との連携



デザイン性重視ならInstapage

引用:Instapage


デザイン構築に拘りたいなら業界でも最高レベルのビジュアルエディターが搭載されているInstapageがおすすめです。商品ローンチ、予約ページ、ウェイティングリスト、ウェビナー登録、入会申し込み、デモ依頼、アプリダウンロード、トライアルサインアップ、アポイントメントなど、様々な目的に応じたテンプレートが豊富です。また、広告の種類に応じてLP内のコピーを自動変換するダイナミックテキスト機能も魅力的です。

主な特徴

  • ドラッグ&ドロップで編集可能なホスティング機能
  • A/Bテストと読み込み速度の早いページ最適化
  • ヒートマップトラッキング機能によるページ最適化
  • AMP対応のページ構築(モバイルデバイスでの読み込み時間の改善)
  • ThemeForestから購入したサードパーティ製テンプレートのアップロード機能
  • コンバージョン分析
  • ダイナミックにテキストを置き換え機能(広告に応じたコピー調整)
  • サードパーティープラットフォームとの統合(Salesforce、Marketo、HubSpotなど)

マーケティングオートメーションまで一括管理のGetresponse

引用:GetResponse


GetResponseは優れたLP構築機能だけではなく、Eメール・マーケティング/オートメーション・プラットフォームとして知られています。事前に選択されたテンプレートに基づいて、数回のクリックで本格的なセールスファネルを作成することができるのが他のソフトウェアと一線を画すポイントです。

主な特徴

  • 高性能で使いやすいビジュアルエディターを備えたホスティング機能
  • 業界有数のEメールマーケティングおよびマーケティングオートメーションプラットフォーム
  • セールスファネル全体を迅速に作成するコンバージョンファネル機能
  • ファネルページに出口を示すポップオーバーを簡単に追加できます。
  • 種類豊富なテンプレート及び500以上のテンプレートとA/Bテストを備えたオプトインフォームビルダー
  • ウェビナー機能
  • eコマース機能
  • メール、ランディングページ、フォーム、ファネルの分析機能
  • サードパーティのプラットフォームやツールとの統合機能(Zapier、PayPal、Stripe、Amazon Payments、WooCommerce、Shopify、Instagram、Facebookなど)


LPの運用Tips

LP構築が完了したら、ツールの機能を活用しながらコンテンツやボタン配置を継続的に最適化し、コンバージョン率の改善を図りましょう。実は構築フェーズよりもこの運用フェーズが最も重要。以下のポイントを踏まえて継続した最適化運用を行っていきましょう。


  1. LPで訴求する内容を明確にする
    コアメッセージは基本的に1つです。LPで何を伝えたいのか明確にしましょう。
  2. シンプル化
    LP内のCTAボタンを見逃さないためにも、必要以上のデコレーションや多すぎる情報掲載は避けましょう。
  3. デジタルフォールド※の有効活用
    デジタルフォールドとはオーディエンスがスクロールしなければならないポイントのこと。このちょうど真上に重要なメッセージや見出しを配置しておくことで、より多くの人にその重要な情報を届けることが可能です。コンテンツアップデートの際、この配置がズレてしまわないように注意しましょう。
  4. 希少性を感じるワーディング活用
    「期間限定」や「数量限定」「残り2点」などの特別感を用いた需要喚起はマーケティングの鉄則。特にオーディエンスのアクションが第一ミッションのLPにおいて使わない手はありません。特別なプロモーションや限定情報などは随時アップデートしましょう。
  1. 見出しのアップデート
    見出しや詳細説明のテキストを変えてA/Bテストを行い、それらの要素のパフォーマンスを確認してみましょう。
  2. 一貫性を保つ
    ブランドとして認知されるためには一貫したイメージとコミュニケーションが大切です。LP内部だけでなく広告との連携においても常に一貫性を意識し、オーディエンスにとって唯一無二の存在になるよう心がけましょう。
  1. ユーザーレビューの更新
    アクション手前で迷いが生じているユーザーを後押しするのは、同じようなユーザーの声。それがリアルで新鮮であればあるほど効果は絶大です。適宜使用可能なレビューの取得元を確保しておきましょう。
  2. リードフォームの見直し
    リードフォームのボリュームには注意が必要です。そこでの記載事項があまりに多く手間がかかりそうな印象を受けると、せっかくリードフォームに訪れてくれたユーザーが簡単に離脱してしまいます。適宜簡略化するなど、最もリード獲得効率が良いフォーマットを模索しましょう。
  3. SEO
    LPは主に広告からの遷移先だと思われがちですが、実はLPがオーガニック検索で見つかることはよくあります。業界関連のキーワードや会社名、ブランド名で上位に上がるような最適化はシンプルですが有効です。
  4. 終了ポップアップ
    ユーザーがページを去るタイミングでポップアップを表示することでコンバージョンチャンスを作ります。ページ表示の際のポップアップよりは比較的邪魔にならず、ネガティブな印象も残らないため、一度は実装してみることをおすすめします。


まとめ

一時的な期間限定キャンペーンLPを構築する場合を除き、LPの最適化に終わりはありません。見出し、メディアコンテンツ、CTAの内容や位置など、全ての要素がコンバージョン率に影響する上、キャンペーン実施時期や世の中の情勢、トレンドなど外部要因も複雑に絡み合います。ユーザー目線で運用していくためにも、自社ビジネスとゴールに合ったツールを見つけ、テクノロジーを最大限に活用していきましょう。

Iku Hirosaki
Iku Hirosaki
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廣崎 依久
取締役 兼 COO | Board Member and Chief Operating Officer

大学在学中に株式会社マルケト(現アドビ株式会社)にてマーケティングインターン終了後、渡米。大学院にてマーケティングを学んだ後シリコンバレーに移りEd Techのスタートアップ企業、Couseraにてフィールドマーケティング及びエンタープライズマーケティングオペレーションに従事。その後シンガポールに渡りDSPベンダーのMediaMathにてAPAC地域のフィールドマーケティング及びマーケティングオペレーションを担当。01GROWTHでは教育サービスの開発に加え、国内外のコンサルティング業務を行う。著書に『マーケティングオペレーション(MOps)の教科書 専門チームでマーケターの生産性を上げる米国発の新常識』(MarkeZine BOOKS)がある。