検索インテントをコンテンツ戦略に取り入れる方法

最終アップデート: 
January 26, 2023

コンテンツマーケティングを行う際、マーケターの皆さんはターゲットキーワードに合わせてコンテンツ作成していらっしゃるのではないかと思います。これに加えて、その背景にあるユーザーの検索インテントをコンテンツに組み入れることも重要です。

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このブログ記事では以下をご紹介します。

  • 検索者のインテントとは
  • 検索インテントの種類
  • 検索者のインテントを取り入れる方法


検索者のインテントとは?

検索者のインテントは一言で言えば「検索者が検索している理由」です。コンテンツマーケティングを行う際、マーケターの皆さんはターゲットキーワードに合わせてコンテンツ作成していらっしゃるのではないかと思います。それはもちろん大前提ですが、それらのキーワードを検索する検索者のインテントを取り入れるのも重要です。ターゲットキーワードをもとにしたコンテンツ作成からもう一歩踏み込んで、その背景にあるユーザーのインテントをコンテンツに組み入れることで、よりオーディエンスに刺さるコンテンツを作ることができるようになります。まずは今ターゲットにしているキーワードを使う検索者はこの検索で「何を達成しようとしているのか」を自問してみましょう。


検索インテントの種類

ユーザーのインテントはいくつかのカテゴリに分類することができます。この分類方法にも様々ありますが、今日はオンラインベースのビジネスで最も一般的なモデルをご紹介します。

  1. Informative
    このタイプの検索語句は質問に対する明確な答えを得ることを目的に検索されています。「みそラーメンのカロリー」や「日本とニューヨークの時差」などがこれに当てはまります。
  2. Navigational
    「Facebook」や「Yahooニュース」など、ユーザーがすでに知っている特定のWebサイトにアクセスしようとしていることが分かります。単純にそのページに移動するためにGoogleなどの検索エンジンを使用している場合もあるでしょう。
  3. Commercial
    このタイプは特定の製品・サービスへの興味を示す検索語句です。「ipad mini 口コミ」や「スターバックスフラペチーノ 新作」などがこれに当てはまります。今すぐに購買行動は取らないものの、特定の製品・サービスに明確な興味を示しているため将来顧客になる可能性が高いと言えるでしょう。
  4. Transactional
    「コーヒーメーカー 購入」や「iphone 12 購入」など、まさに購買行動を行おうという意図を持って検索している語句を指します。



検索者のインテントを取り入れる方法

検索インテントをコンテンツ戦略に取り入れるのは簡単に聞こえるものの、実際にはそれほど単純ではありません。次の4つのステップに分けて説明します。


ステップ1:検索インテントフレームワークを選択する

前述しましたが、検索インテントの種類を分類するのにはさまざまなモデルがあります。あなたのビジネスに適切なインテントの分類を特定し、ビジネス全体でそれを取り入れる必要があります。いくつかのフレームワークをご紹介しましょう。


  • See, Think, Do, Care: これはGoogleがKPIに使用しているフレームワークであり、業界内でも広く使用されています。
  • Know, Do, Visit, Website:このフレームワークは店舗などオフラインの販売場所を持っている場合に適切なモデルです。
  • Commercial,Informative, Navigational, Transactional:先ほどご紹介したこのフレームワークはオフラインの店舗などを持っている場合は向いていませんが、オンラインベースのビジネスで頻繁に使われており、ペイドマーケティングと連携する場合はさらに効果的です。
  • 従来のマーケティングファネル:マーケティングファネルを検索インテントフレームワークとして使用します。他のマーケティングアクティビティと用語を揃えることができることがメリットです。


ステップ2:インテントを推測する

オンラインで調査をしてユーザーのインテントを調べましょう。検索者のインテントにしっかり対応しているコンテンツだと検索エンジンが認識すると上位に表示されるようになるため、まずターゲットにしたい検索語句のSERPを確認します。同時にリッチスニペット、ナレッジグラフなどの有無も確認しましょう。SERPに地図がある場合、検索者の多くが地図情報を求めているということ、動画や画像がある場合はビジュアルを使用すると検索者により魅力的であることなどが推測できます。上位3つの検索結果を分析し、それらがランク付けされている理由も確認しましょう。SemrushやAhrefなどのツールを使っても簡単にこのような情報を得ることができますが、データがいつも正確とは限らないため、必ずSERPを確認するのをお勧めします。


ステップ3:コンテンツにインテントを取り入れる

コンテンツチームと連携し、コンテンツブリーフに検索インテント情報を組み込みます。ユーザーの検索インテントを中心にコンテンツを作成するアプローチを身につけましょう。

テキストのみならずビジュアルコンテンツにも検索インテントを組み込み、パフォーマンスの良いコンテンツ制作を目指します。準備ができたらコンテンツを公開します。


ステップ4:コンテンツのパフォーマンスを測定する

コンテンツ単位のパフォーマンスはコンテンツが成し遂げたい目標(リードキャプチャやサインアップなど)をもとにKPIを設定しトラッキングすることができるでしょう。しかし、インテントのタイプが異なれば背後にあるKPIも異なります。自社で取り入れたモデルをもとに適切なKPIを設定してトラッキングすることが重要ですが、この取り組みがボトムラインに与えるROIを証明するには発展的なマーケティングアトリビューションフレームワークを導入していない限り、難しいかもしれません。すぐにボトムラインへの影響を計測できない場合はコンテンツ単位でパフォーマンスを計測し、マーケティング活動全体のアトリビューションモデルの構築を進めていきましょう。

Iku Hirosaki
Iku Hirosaki
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廣崎 依久
取締役 兼 COO | Board Member and Chief Operating Officer

大学在学中に株式会社マルケト(現アドビ株式会社)にてマーケティングインターン終了後、渡米。大学院にてマーケティングを学んだ後シリコンバレーに移りEd Techのスタートアップ企業、Couseraにてフィールドマーケティング及びエンタープライズマーケティングオペレーションに従事。その後シンガポールに渡りDSPベンダーのMediaMathにてAPAC地域のフィールドマーケティング及びマーケティングオペレーションを担当。01GROWTHでは教育サービスの開発に加え、国内外のコンサルティング業務を行う。著書に『マーケティングオペレーション(MOps)の教科書 専門チームでマーケターの生産性を上げる米国発の新常識』(MarkeZine BOOKS)がある。