初期の効果が見えるまで最低でも1年以上かかるコンテンツマーケティング。せっかく溜めてきたアセットが無駄にならないようにするには「誰向けであるか」を出来る限り明確にすることが重要です。
マーケティングにおける「ペルソナ」とは、あらゆる類似点(似たようなプロフィール、カスタマージャーニー、興味関心事)を持つ顧客グループを一人の人物として表したものを指します。「ターゲティング」と混同しがちですが、マーケットをセグメント分けして大枠で顧客像を捉えるターゲティングに対して、より詳細の個人にまで落とし込んだ半架空の人物像が「ペルソナ」に当たります。マーケティングにペルソナを活用する際にはバイヤーペルソナとブランドペルソナ両方を意識しておくと良いでしょう。
STEP1: デモグラフィック情報
まずはペルソナの基礎となるデモグラフィック情報を決定します。
STEP2: 職業情報
上記で定めたペルソナがどのような職業でどのような役割を持っているのか、およびその中でどんな困難に対峙しているのか詳しく描写します。
STEP3: 典型的な1日の流れ
ある程度の背景情報を設定したら、具体的な1日を切り出してストーリーを作成し、よりリアルな人間らしさを追加します。
STEP4: 課題を感じるポイント
ペルソナは日々どのような問題に直面しているのか、そしてそれらが日常生活にどのような影響を与えているのかを想像しましょう。
STEP5: 価値を感じるポイント
STEP6: 情報源
コミュニケーションの場所や手段を決定する上で、ターゲットのペルソナがどこでどのように情報を入手しているかを把握することは大きなヒントとなります。
STEP7: ショッピング体験
ペルソナがショッピング体験に求めることや期待値を確認します。
STEP8: 不満やクレーム
ペルソナが抱くであろう不満を予測することで、クレームに備えることができます。
STEP1: 基本となる人物像を決定
ブランドを一人の人間に見立てて以下のような質問を問いかけてみましょう。
STEP2: 個性を形成
次にあなたの会社の「性格」を形成していきます。
STEP3: 発信するブランドメッセージのトーンとマナーを決定する
メッセージは、ブランド・アイデンティティを体現するものです。これまでのステップで確立してきた人物像とメッセージがマッチしていることを確認しましょう。
ペルソナが完成したら、コンテンツマーケティングにおけるペルソナ活用の具体的なステップを確認していきましょう。
STEP1: 閲覧・購読するオーディエンスを明確にする
このステップが先ほどご説明したペルソナ作成の段階です。全てのコンテンツは、明確に誰が閲覧するのかを意識して作られるべきであり、それを意識せず制作されたコンテンツは無駄になり(読まれないものとして残り)莫大なマーケティング費用の損失に繋がりかねません。
STEP2: ペルソナに類似している人物が作成したコンテンツの参照
作成したペルソナに類似している人たちが制作したSNS上の投稿文章や映像、または公式ブログなどを探して、よく観察してみましょう。この作業はターゲットペルソナの好むコンテンツスタイルを理解するだけでなく、より深くペルソナを理解するのに役立ちます。
STEP3: トピックとフォーマットを確定
次のステップは、具体的に何を書くかを決めることです。重要なのはオウンドメディアでオーディエンスを獲得し、最終的には有料のお客様になってもらうことです。ペルソナが持つ要素・個性を自社の強みと照らし合わせてトピックリストを作成します。
STEP4: 情報発信の場所と方法を選択
設定したペルソナの情報収集場所を特定して発信方法を決めていきます。Googleアナリティクスのセグメント機能を活用して、オーディエンスの情報を集めていきます。現状の全チャネルからの流入データを確認し、新たなセグメントを追加・検証しましょう。その中で最も効果的な情報発信場所と、それに伴うコミュニケーションの方向性を決めていきます。
STEP5: カスタマージャーニーにコンテンツをマッピング
あらゆる種類のコンテンツを効果的な場所に配置するにはペルソナのカスタマージャーニーに着目することが有効です。マーケティングファネルに沿って順番に整理していくと抜け漏れ防止になります。認知フェーズでは、ペルソナの抱える課題感にアプローチするコンテンツ、検討フェーズではより具体的な事例を使った説明やフリートライアルのCTAが有効です。獲得フェーズでは、商品・サービスのメリット、成功のエビデンスなどをハイライトするコンテンツが有効で、他社での成功事例なども適宜入れ込むと信頼度が上がるでしょう。
STEP6: コンテンツカレンダーを充実させる
ある程度のフレームが出来てきたら、効率良く運用する座組みを整えましょう。Googleスプレッドシートの活用はシンプルでおすすめです。
コンテンツを継続的に制作して発信し続けるコンテンツマーケティングは最低でも1年以上の時間と労力を要します。せっかく溜めてきたアセットが無駄にならないようにするには「誰向けであるか」を出来る限り明確にすることが重要です。具体的なペルソナに向けてコンテンツを制作することにより、対象となる顧客が商品・サービスについて具体的なイメージを持つことができるようになります。効率的なコンテンツマーケティングを一貫して実施していくためにも、リアルな人物像が背景にあるペルソナを初期段階で構築して活用していくことが大切です。