業種業態に関係なくブランディングは人々に印象を残し、競合他社との差別化に欠かせません。ブランディングがビジネスに欠かせない重要な要素であるならば、ブランドアイデンティティとはなんでしょうか?
業種業態に関係なくブランディングは人々に印象を残し、競合他社との差別化に寄与します。今日のブログではB2Bマーケターが見過ごしやすいブランド、ブランディング、そしてブランドアイデンティティの違いをご紹介します。
長年、B2B企業はブランディングよりも直接売り上げにつながるプロダクトやセールスに投資をしてきました。B2Bではセールスプロセスに関わるステークホルダーが複数人いる上、個人的な嗜好などによって購買の意思決定が大きく左右されないため、ブランディングの必要性は低いと考えられてきたのです。B2BマーケティングはBoring 2 Boringの訳だ、なんて言われていたことも。SaaSなど一部のB2B企業ではブランディングの重要性を理解し力を入れている企業もありますが特に製造業など、プロダクトアウトの考え方が根強く残っているエリアではプロダクトのスペックを羅列したり用語を詰め込んだばかりで単調にきこえるコピーライティングを使ってしまうケースもまだ多く見られます。このようなアプローチでは競合他社との差別化が難しく、強いブランドアイデンティティのないB2B企業が多々あるのが現状です。B2Bといっても私たちマーケター含め、ビジネスの相手になるのは個人であり、ブランディングの重要性は否めません。今日は私たちランディングは人々に印象を残し、競合他社との差別化に寄与します。今日のブログではB2Bマーケターが見過ごしやすいブランド、ブランディング、そしてブランドアイデンティティの違いをご紹介します。
B2Bのブランディングに関してはこちらの記事でもご紹介しています。ぜひご覧ください。
まず最初に、ブランド・ブランディング・ブランドアイデンティティそれぞれの定義を確認しましょう。
ブランドとは、人々が会社、製品、サービスに対して持っている認識、考え、感情の集合であり、他との差別化をもたらすものでもあります。ソーシャルメディアが普及した現代、ブランドは企業側から伝えるだけのものではなく、消費者との間でお互いに伝えあうものになってきています。
例えば、世の中にたくさんの家具ブランドがある中で「手ごろな価格でスタイリッシュな家具といえばIKEA」というイメージが醸成されているのはまさに消費者発信で形成されたものです。
ブランディングとはブランドを形成するための行動です。具体的には、そのビジネスが何であるか、なぜ存在するのか、なぜ競合より優れているのかを、オーディエンスに伝えるアクションを指します。つまりメールの配信、ソーシャルメディアへの投稿、Webサイトでの新しいコンテンツの作成などは、すべてブランディングのためのアクションということになります。
ブランディングを考えるとき、ビジネスのキーメッセージやその発信方法等のアクションにマーケティング活動の一貫性が担保されているのか確認することが必要です。
ブランドが抽象的な概念であるのに対して、ブランドアイデンティティはデザインを通じて一貫したブランド認知を築く役割を持っています。代表的なものとしてロゴがありますが、その他多くのビジュアル要素が企業のブランドアイデンティティを形成しています。
たとえばIKEAのロゴは、1951年から大きく変化を遂げてきましたが、1967年以降は色だけを変え、形とフォントは一貫しています。現在の青と黄色の組み合わせは、信頼と親しみやすさと手ごろな価格を意味しており、そのイメージがオーディエンスに伝わったことで、今の確固としたブランドの印象が形成されました。
ロゴのほかにも、ウェブサイトや会社名、使う色やフォント、ブランドボイスなどもブランドアイデンティティの一部です。これらをまとめるためのブランドスタイルガイドを用いてブランドアイデンティティの要素を全てまとめ、その使い方にルールを決めることで一貫したブランド体験を提供することができるでしょう。
いかがでしたか?ブランド、ブランディング、ブランド・アイデンティティは常に混同されがちですが、実はそれぞれが異なる意味と役割を持っています。「ブランド」という企業のコアとなるスピリットに、「ブランドアイデンティティ」が発信力を与え、「ブランディング」という活動がなされていきます。3つの言葉の違いやそれぞれの重要性を念頭に置くことで一貫したマーケティング活動を実現していきましょう。